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法人向けオンラインストレージ比較|中小企業の選び方と料金

法人向けオンラインストレージ比較|中小企業の選び方と料金

「この見積書、最新版はどのフォルダだっけ」「退職したスタッフのPCにしか入っていないデータがある」。ローカルPCや個人メールの添付でファイルを回していると、こうした探し物と属人化に毎日少しずつ時間を奪われます。法人向けのオンラインストレージに移すと、ファイルは1か所に集約され、権限とログで「誰が何を見られるか」を統制でき、社外への共有リンクも安全に発行できます。

ただ、Dropbox・Box・Google Workspace・Microsoft 365・Fileforceと選択肢が多く、料金体系も「1ユーザーいくら」「容量無制限で見積もり」「ユーザー数無制限で月額固定」とバラバラで、比較しづらいのが実情です。この記事では、各社の法人プランを月額料金と容量で実額比較し、規模別の選び方まで整理します。

※料金・機能は変わり得ます。本記事は選び方の整理です。最新は各公式でご確認ください。

結論:タイプ別おすすめ

文書中心・共同編集・機密統制・多人数・大容量高速同期の用途別にストレージを選ぶ図

迷ったら、まず自社が次のどれに近いかで絞ると早いです。

  • Officeを毎日使う・少人数(〜30人)Microsoft 365 Business(OneDrive 1TB+WordやExcelをまとめて)
  • GmailやGoogleドキュメント中心・共同編集が多いGoogle Workspace(Driveとアプリが一体)
  • 機密データの統制・社外共有が多いBox(容量無制限+細かい権限・ログ)
  • 人数が多く容量も大きい・国産で運用したいFileforce(ユーザー数無制限の月額固定)
  • すでにDropboxに慣れている・同期速度重視Dropbox Business

法人向けオンラインストレージ料金比較

人数課金・チーム容量共有・容量無制限の見積型・会社固定型の料金構造を比較する図

主要サービスの代表的な法人プランを、1ユーザー月額(年払い・税別)と容量でまとめました。Office一体型かどうかでも選び方が変わるため、その点も併記します。

サービス代表プラン月額/ユーザー容量特徴
Microsoft 365Business Basic899円OneDrive 1TBWeb版Office・Teams込み
Microsoft 365Business Standard1,874円OneDrive 1TBOfficeデスクトップ版込み
Google WorkspaceBusiness Starter800円30GBGmail・Drive・Docs一体
Google WorkspaceBusiness Standard1,600円2TB共同編集に強い
DropboxStandard1,500円5TB(チーム)同期が速い・3名〜
DropboxAdvanced2,400円15TB〜(チーム)大容量・3名〜
BoxBusiness 以上要問い合わせ容量無制限統制・社外共有に強い・3名〜
FileforceUnlimited-160,000円/月(会社単位)1TBユーザー数無制限・国産

※料金は2026年6月時点の各社公式サイトの公表情報です。改定されることがあるため、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。Microsoft 365・Google Workspace・Dropboxは年払いの1ユーザー月額(税別)、Fileforceは会社単位の月額です。Boxの法人プランは容量無制限で、販売形態や契約条件により価格が異なるため、現行料金はBox公式の料金ページでご確認ください。

数字の読み方を補足します。Microsoft 365とGoogle Workspaceはストレージ単体ではなくメール・Office系アプリ込みの料金なので、すでにこれらを使っているなら実質的な追加コストはかかりません。Dropboxは容量が「チーム全体」での共有プールで、Standardの5TBを3人で使えば1人あたりは大きく取れます。Boxは1ユーザーから容量無制限が大きな強みで、価格は見積もりベースになります。Fileforceは人数が増えても料金が変わらないため、ユーザー数が多い会社ほど割安になります。

各サービスの特徴と向き不向き

Office一体・共同編集・統制重視・高速同期・多人数固定型の特徴を比較する図

価格表だけでは見えない、実務上の向き不向きを整理します。

Microsoft 365(OneDrive) は、Word・Excel・PowerPointをデスクトップ版で日常的に使う会社の本命です。Business StandardならOffice一式とOneDrive 1TB、Teamsまで含めて1ユーザー月額1,874円(年払い・税別)。逆に、Officeを使わないのにストレージ目的だけで契約すると割高になります。

Google Workspace は、GmailとGoogleドキュメント・スプレッドシートを中心に回す会社向き。Driveが各アプリと一体で、同じファイルを複数人が同時編集する場面に強いです。Business Standardで1ユーザー2TB・月額1,600円(年払い・税別)。Starterは容量が30GBと小さいため、共有ファイルが多い会社はStandard以上が現実的です。

Box は、機密データの統制と社外コラボに振り切ったサービス。Business以上は容量無制限で、フォルダごとの細かい権限設定、アクセスログ、社外共有リンクの有効期限やパスワード設定が充実しています。製造・士業・医療など、誰がいつ何を見たかを記録に残したい業種と相性が良いです。

Dropbox Business は、同期の速さと操作のわかりやすさが武器。デザインや動画など大容量ファイルを頻繁にやり取りするチーム、Dropboxに慣れた人が多い会社に向きます。Standardで3名から、チーム5TB。

Fileforce は国産で、ユーザー数無制限の月額固定が特徴。SmallBusinessプランは10ID・月額9,900円から、Unlimitedプランは1TBで月額60,000円から(いずれも年契約・税別)。社員数が多くMicrosoftやGoogleで人数分課金すると高くつく会社や、国内データセンター・国産サポートを重視する会社の選択肢になります。

法人で選ぶ6つの観点

容量と課金・セキュリティ・共同編集・連携・法対応・年間総額の6観点を確認する図

料金の次は、自社の要件と照らす番です。次の6点で見ると抜け漏れが減ります。

  1. 容量と課金単位:必要容量を「1人あたり」か「チーム合計」か「無制限」かで把握する。人数が多いなら無制限・固定型が有利
  2. セキュリティ:暗号化・二段階認証・権限の粒度・アクセスログ。社外共有リンクに有効期限やパスワードを付けられるか
  3. 共同編集・共有:同時編集の快適さ、社外メンバーを招く際の制御
  4. 既存ツール連携ビジネスチャットやグループウェア、業務アプリとつながるか。すでに使うOfficeやGmailとの一体性
  5. 法対応:電子帳簿保存法など(→電帳法対応ガイド)。改ざん防止・検索性・保存期間の要件を満たせるか
  6. 料金と総額:1ユーザー単価だけでなく、人数×容量で年間総額を試算する

特に見落としがちなのが課金単位です。「1ユーザー1,000円」でも、50人なら年間60万円。Fileforceのような人数無制限の固定型なら、同じ容量帯でも総額が逆転することがあります。セキュリティ全般の考え方は情報セキュリティ対策の基本も合わせてご覧ください。

規模・目的別の結論

少人数Office・共同編集・機密共有・多人数・大容量制作の規模目的別に選ぶ図

  • 5〜10人・Office中心:Microsoft 365 Business Standard。OneDrive 1TBとOfficeをまとめられ、追加投資が少ない
  • 5〜10人・Google中心/共同編集が多い:Google Workspace Business Standard。2TBと同時編集の快適さ
  • 機密性・社外共有が多い:Box。容量無制限と細かい権限・ログ
  • 30人以上・容量も大きい:Fileforce(人数無制限の固定型)か、Microsoft/Googleの上位プラン。総額を試算して比較
  • 大容量ファイルを高速にやり取り:Dropbox Business

文書の版管理や承認フローまで踏み込みたい場合は、文書管理システムの選び方も検討材料になります。

導入手順とよくある失敗

フォルダ・権限設計から試用・段階移行・社外共有・退職者対応までの導入図

導入は、(1)フォルダ構成と命名ルールを先に決める、(2)部署・役職ごとの権限を設計する、(3)少人数で試用してから全社展開する、(4)既存ファイルを移行し旧環境を一定期間並行運用する、という順で進めると失敗が減ります。リモートワーク前提で設計するならテレワーク環境の作り方も参考にしてください。

つまずきやすいのは次の3つです。

  • 権限設計を後回しにする:とりあえず全員が全フォルダを見られる状態で始めると、後から絞り込むのが大変。最初に「誰が何を見られるか」を決める
  • 社外共有のルールがない:共有リンクが無期限・パスワードなしで出回り、情報漏えいにつながる。有効期限とアクセス範囲のルールを先に決める
  • 退職者のアクセスを止め忘れる:アカウント削除や権限剥奪の手順を運用に組み込んでおく

まとめ

ファイル集約・役割別権限・安全な社外共有・退職者停止・容量総額見直しの運用図

法人向けオンラインストレージは、ファイル共有・管理を安全かつ効率的にします。Office中心ならMicrosoft 365、Google中心ならWorkspace、統制重視ならBox、人数が多いならFileforce、大容量高速ならDropboxが出発点です。1ユーザー単価だけでなく人数×容量で年間総額を試算し、権限設計と社外共有・退職者対応の運用ルールをセットで整えることが、安全な活用の鍵になります。

どのサービスが自社に合うか、移行をどう進めるか迷う場合は、業務の棚卸しから一緒に設計できます。お気軽にご相談ください

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よくある質問

無料のストレージと法人向けは何が違う?

法人向けは、容量の大きさに加えて、ユーザー・権限管理、アクセスログ、共有範囲の制御、セキュリティ(暗号化・二段階認証)、サポートなどが強化されています。無料版は容量が2〜15GB程度で管理機能がなく、退職者のアクセス停止やログ追跡もできません。業務データを扱うなら法人向けプランが安心です。

法人向けオンラインストレージの料金相場は?

1ユーザー月額500〜2,500円が目安です。Microsoft 365 Business Basicが899円、Google Workspace Business Standardが1,600円、Dropbox Standardが1,500円(いずれも年払い・税別)。Boxのように容量無制限で見積もり提示のサービス、Fileforceのようにユーザー数無制限で月額固定のサービスもあり、人数と必要容量で総額は大きく変わります。

OfficeやExcelをよく使う会社にはどれがいい?

Word・Excel・PowerPointのデスクトップ版まで含めて使うなら、Microsoft 365 Business Standard(年払い月額1,874円・税別)が、OneDrive 1TBとOfficeアプリをまとめて使えて割安です。すでにOffice 365を契約している会社は、追加コストなしでOneDriveを社内共有に使えます。

他社からの乗り換え(移行)は大変?

既存ファイルをフォルダ単位でアップロードするのが基本で、主要サービスはPC同期アプリやデータ移行ツールを提供しています。難しいのは『どこに何を置くか』のフォルダ設計と権限の引き継ぎです。容量の大きい会社は移行に数日〜数週間かかることもあるため、繁忙期を避け、旧環境を一定期間並行運用すると安全です。

電子帳簿保存法の保存にも使える?

保存先として活用できますが、電子帳簿保存法の要件(検索性・改ざん防止)を満たす運用が必要です。ファイル名のルール化や、要件に対応した文書管理機能のあるサービスを選ぶとよいでしょう。詳しくは電子帳簿保存法の解説記事も参考にしてください。

セキュリティは大丈夫?

主要な法人向けサービスは、暗号化・アクセス権限・ログ管理などのセキュリティ機能を備えています。重要なのは『機能があること』だけでなく『正しく設定・運用すること』です。共有範囲や権限を適切に設計し、退職者のアクセス停止などの運用ルールを決めましょう。