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アクセス解析の基礎|GA4とSearch Consoleの見方【入門】

アクセス解析の基礎|GA4とSearch Consoleの見方【入門】

問い合わせを増やしたいのに、何を直せばいいか分からない。広告を出しているが効いているか確かめられない。そんなときに頼りになるのがアクセス解析です。勘ではなく、実際にサイトで起きていることを数字で確かめ、次の一手を決める。それがアクセス解析の役割です。

土台になるのが、Googleが無料で提供する2つのツール、GA4(Googleアナリティクス4)Google Search Consoleです。本記事では、この2つの違いと使い分け、最初に見るべき指標、数字の読み方、そして集客から成果につなげる改善の進め方を、自社サイトを持つ中小企業の担当者向けに整理します。

まず見るべきは、この3つの指標

アクセス解析で最初に見る流入・人気ページ・成果の3指標

細かい数字は後回しで構いません。最初に押さえるべきは次の3つです。

  1. 流入(どこから何人来たか):検索・SNS・直接・広告などの内訳。GA4で見ます。
  2. 人気ページ(どのページがよく見られているか):どの記事・サービスページが入口や閲覧の中心になっているか。GA4で見ます。
  3. 成果の件数(問い合わせ・予約・購入が何件か):売上や相談につながった行動の数。GA4で「キーイベント(旧コンバージョン)」として計測します。

この3つに、Search Consoleで見る**「どんなキーワードでクリックされたか」**を足せば、中小企業の改善判断はほぼ回せます。指標は多いほど良いわけではありません。見る数を絞り、毎週同じ場所を見続けるほうが、変化に気づけます。

なぜアクセス解析が必要か

アクセス解析でデータを見てサイト改善の次の一手を決める

サイトを公開しただけでは、訪問者がどこから来て、どのページを見て、問い合わせに至ったのかは分かりません。アクセス解析を入れると、次のことができるようになります。

  • 改善できる:何が効いているかが分かり、次に直す場所を決められます。
  • 無駄を減らせる:効果の薄い施策やほとんど見られていないページに気づけます。
  • 成果を確認できる:アクセスが実際に問い合わせや売上につながったかを確かめられます。

計測のない集客は「改善できない集客」です。サイトの公開やリニューアルと同じタイミングで、解析の土台を整えておくのが理想です。Web集客全体の進め方はWeb集客の始め方ガイドにまとめています。

GA4とSearch Console、役割の違い

Search ConsoleとGA4で検索前後のデータを分けて見る

2つのツールは、見ている場所がそもそも違います。混同すると「同じ数字が出ない」と悩むことになるので、最初に役割を分けて覚えましょう。

ツール見られることタイミング
Search Console検索キーワード・表示回数・クリック数・掲載順位サイトに「来る前」(検索結果)
GA4流入経路・閲覧ページ・エンゲージメント・成果サイトに「来た後」(サイト内)

**Search Consoleは「どう見つけられたか」、GA4は「来てから何をしたか」**と覚えると分かりやすいです。Search ConsoleはあなたのサイトがGoogle検索でどう表示・クリックされているかを、GA4はサイトに入ってからの行動を計測します。

なお、Search Consoleの「クリック数」とGA4の「検索からの流入数」は、計測の仕組みも対象範囲も異なるため、ぴったり一致しません。これは正常です。数字を突き合わせて完全一致を求めるのではなく、それぞれの役割で傾向を読むのが正しい使い方です。

導入の流れ

アクセス解析の導入でタグ設置・所有権確認・サイトマップ送信を整える

導入は大きく2ステップです。どちらも無料で、手順に沿えば自社でも進められます。

GA4の導入(測定IDとタグ)

  1. Googleアカウントでアナリティクスにアクセスし、アカウントとプロパティを作成します。
  2. データを取得する「ウェブストリーム」を作成すると、**測定ID(Gで始まるID)**が発行されます。
  3. この測定IDを使い、**Googleタグ(計測タグ)**をサイトの全ページに設置します。

タグの設置方法はサイトの作り方によって異なります。WordPressならプラグインやテーマの設定欄、Googleタグマネージャー経由など複数の方法があります。設置後、リアルタイムレポートに自分のアクセスが表示されれば計測開始のサインです。

Search Consoleの導入(所有権の確認とサイトマップ)

  1. Search Consoleにサイトを登録し、**そのサイトが自分のものであることを確認(所有権の確認)**します。確認方法はDNSレコードの追加、HTMLファイルのアップロード、GA4との連携などがあります。
  2. 確認が済んだら、サイトマップ(sitemap.xml)を送信します。これでサイトの構成がGoogleに伝わりやすくなります。

GA4とSearch Consoleは連携できます。連携しておくと、GA4の画面から検索クエリのデータを参照できて便利です。

導入画面や手順はGoogleの都合で更新されることがあります。最新の操作手順は必ずGoogle公式ヘルプで確認してください。 サイトの土台づくりはホームページの作り方、WordPressでの構築はWordPressの始め方もあわせてご覧ください。

GA4で見る基本指標

GA4でユーザー・セッション・エンゲージメント・キーイベントを見る

GA4には多くの指標がありますが、中小企業が最低限おさえるのは次の4つで十分です。

ユーザー数とセッション

ユーザーは「サイトを訪れた人の数」、セッションは「サイトへの訪問回数」です。同じ人が朝と夜に訪れれば、ユーザーは1、セッションは2と数えられます。まずは「どこから何人来たか(流入経路ごとのユーザー数)」を見れば、検索・SNS・広告・直接アクセスのどれが集客の柱になっているかが分かります。

エンゲージメント率(旧UAの「直帰率」とは別物)

ここがGA4で最も誤解されやすい点です。GA4ではエンゲージメント率という指標が中心になります。Google公式の定義では、次のいずれかを満たすセッションが「エンゲージメントのあったセッション」とされます。

  • 10秒を超えて継続したセッション
  • キーイベント(重要な成果イベント)が発生したセッション
  • 2回以上のページ表示(またはスクリーン表示)があったセッション

エンゲージメント率は、全セッションのうちこの条件を満たした割合です。そしてGA4の**直帰率は、このエンゲージメント率の裏返し(エンゲージメントのなかったセッションの割合)**として定義されます。つまり旧ユニバーサルアナリティクス(UA)の「1ページだけ見て離脱した割合」という直帰率とは意味が異なります。古い感覚のまま読むと判断を誤るので注意しましょう。実務では、まずエンゲージメント率で「来た人がちゃんと中身を見てくれているか」をつかむのがおすすめです。

よく見られているページ

どのページが入口になり、どのページがよく読まれているか。人気ページの傾向は、次に作るコンテンツのヒントになります。逆に、ほとんど見られていないページは見直しや統合の候補です。

キーイベント(旧コンバージョン)

問い合わせ・予約・購入・資料請求など、ビジネスにとって重要な行動です。Google公式の定義では、キーイベントは「ビジネスの成功にとって特に重要な行動を測定するイベント」とされ、従来「コンバージョン」と呼ばれていたものがGA4では「キーイベント」と呼ばれます(Google広告側の「コンバージョン」とは別の概念として整理されています)。GA4で特定のイベントをキーイベントとして設定しておくと、成果の件数を継続して追えるようになります。問い合わせフォームの送信完了などを設定しておきましょう。

補足:UAは2023年7月で計測終了しています ユニバーサルアナリティクス(UA)の標準プロパティは、Google公式の案内により2023年7月1日に新しいヒットの処理を停止しました(360プロパティの一部は2024年7月1日まで延長)。現行はGA4です。ネット上にはUA前提の古い解説も残っているため、情報を探すときは「GA4」のものかどうかを確認してください。

Search Consoleで見る基本

Search Consoleでクエリ・表示回数・クリック・掲載順位・インデックスを見る

GA4が「来た後」なら、Search Consoleは「来る前」、つまりGoogle検索での見え方を教えてくれます。「検索パフォーマンス」レポートで見る指標は次のとおりです。いずれもGoogle公式の定義に基づきます。

  • クエリ(検索キーワード):ユーザーがどんな言葉で検索してあなたのページにたどり着いたか。
  • 表示回数(impressions):検索結果にあなたのサイトへのリンクが表示された回数。「Google検索であなたのサイトへのリンクが見られた回数」です。
  • クリック数(clicks):検索結果からあなたのサイトへ実際にクリックされた回数。
  • CTR(クリック率):クリック数 ÷ 表示回数。表示された中でどれだけクリックされたかの割合です。
  • 掲載順位(平均掲載順位):検索結果でのあなたのリンクの相対的な位置を表し、1が最上位です。検索する人・地域・端末で実際の順位は変わるため、平均値として捉えます。
  • インデックス登録の状況:ページがGoogleに認識・登録されているか。「インデックス作成」関連のレポートで、登録されていないページや問題のあるページを確認できます。新しいページが検索結果に出てこないときは、まずインデックス状況を確認します。

中小企業がまず見るべきは、クエリ別の表示回数・クリック数・CTR・掲載順位です。「どんな言葉で見られていて、どこで取りこぼしているか」が分かります。

改善への活かし方(集客→回遊→成果)

アクセス解析を集客・回遊・成果の改善ループに活かす

指標は、見るだけでは意味がありません。改善につなげて初めて価値が出ます。集客・回遊・成果の3段階で考えると整理しやすくなります。

1. 集客(入口を増やす・質を上げる)

Search Consoleで**「表示回数は多いのにクリックされていないクエリ」を探します。これは検索結果に出ているのにタイトルや説明文が魅力的でない、というサインです。タイトルを見直すだけでクリック率が上がることがあります。あわせて掲載順位が11〜20位のキーワード**は「あと一歩」の宝の山です。該当ページをリライトして上位を狙います。検索集客の進め方はSEOの始め方ガイドで詳しく解説しています。

2. 回遊(来た人に中身を見てもらう)

GA4でエンゲージメント率や閲覧ページの流れを見て、「来たのにすぐ離脱している」ページを探します。表示が遅い、内容が検索意図とずれている、次に進む導線がない、といった原因が考えられます。表示速度が気になる場合は表示速度の改善を確認してください。

3. 成果(問い合わせ・購入につなげる)

成果につながるページ(LPや問い合わせフォーム)で、訪問はあるのにキーイベントが少ない場合は、ページ自体の改善余地があります。コンバージョン率を上げる打ち手はCVR改善の方法、成果に直結するページづくりはランディングページ(LP)の作り方にまとめています。

このように、Search Consoleで集客の課題、GA4で回遊と成果の課題を切り分けると、「次に何を直すか」が明確になります。

よくある失敗・誤解

アクセス解析でよくある誤解を避け成果から大きな傾向を見る

  • 直帰率を旧UAの感覚で読む:前述のとおり、GA4の直帰率はエンゲージメント率の裏返しで、UA時代とは意味が違います。GA4ではまずエンゲージメント率を基準にしましょう。
  • GA4とSearch Consoleの数字を一致させようとする:計測の仕組みが違うため、検索流入の数は一致しません。一致しないのが正常です。
  • PV(ページビュー)だけを追う:アクセスが増えても問い合わせが増えなければ意味がありません。成果の件数から逆算して見るのが基本です。
  • 日々の小さな増減に一喜一憂する:1日単位の数字はぶれます。週・月単位の傾向で判断しましょう。
  • 見る指標を増やしすぎる:指標が多いほど分かるわけではありません。最初に挙げた「流入・人気ページ・成果」の3つを定点観測するほうが、変化に早く気づけます。

数字は「成果から見て、大きな傾向を読み、仮説→改善→検証を回す」ために使うもの。この順番を守るだけで、振り回されにくくなります。

まとめ

アクセス解析で検索前・サイト内行動・成果をつなげて改善する

アクセス解析は、勘ではなく数字で改善を回すための土台です。要点を振り返ります。

  • 役割の違い:Search Consoleは「来る前(検索での見え方)」、GA4は「来た後(サイト内の行動)」を見る。
  • まず見る3つ:流入・人気ページ・成果。これにSearch Consoleのクエリを足す。
  • GA4の基本:ユーザー/セッション、エンゲージメント率(直帰率はUAと別物)、人気ページ、キーイベント(旧コンバージョン)。UAは2023年7月で計測終了済みで、現行はGA4。
  • Search Consoleの基本:クエリ・表示回数・クリック数・CTR・掲載順位・インデックス。
  • 改善の流れ:集客はSearch Console、回遊と成果はGA4で課題を切り分ける。

最初は完璧を目指さず、3つの指標を毎週見るところから始めましょう。続けるほど、サイトが「改善できる資産」に変わっていきます。

集客の計測設計や改善の伴走をご希望の場合は、一緒に取り組めます。お気軽にご相談ください

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よくある質問

GA4とSearch Consoleは何が違う?

GA4は『サイトに来た後』のユーザーの行動(流入経路・閲覧ページ・成果)を見るツールです。Search Consoleは『サイトに来る前』、つまりGoogle検索での見え方(どんなキーワードで表示・クリックされたか、掲載順位)を見るツールです。役割が違うため、両方を併用して初めて集客から成果までの全体像が見えます。

中小企業がまず見るべき指標は?

欲張らず3つに絞るのがおすすめです。GA4で『どこから何人来たか(流入)』『どのページがよく見られているか』『問い合わせ・予約などの成果が何件か』を確認します。あわせてSearch Consoleで『どんなキーワードでクリックされたか』を見ると、改善の手がかりになります。

GA4の『直帰率』は昔と同じ意味ですか?

違います。旧ユニバーサルアナリティクスの直帰率は『1ページだけ見て離脱した割合』でしたが、GA4ではまず『エンゲージメント率』を基準に考えます。GA4の直帰率はエンゲージメント率の裏返し(エンゲージしなかったセッションの割合)で定義され、数値の意味も変わっています。古い感覚のまま読むと判断を誤ります。

設定は自社でできますか?

基本的な設置は手順に沿えば自社でも可能です。GA4は測定ID付きのタグをサイトに設置し、Search Consoleは所有権の確認とサイトマップの送信が中心になります。ただし画面や手順は更新されることがあるため、最新の操作は必ずGoogle公式ヘルプで確認してください。タグの組み込みなど技術的な部分のサポートも承ります。

Search Consoleの掲載順位は信頼できますか?

傾向をつかむ目安として有効です。掲載順位は『あなたのページが検索結果で表示されたときの平均的な位置』を表し、検索する人・地域・端末によって実際の順位は変わります。1つの数字を絶対視するより、表示回数やクリック数とあわせて『改善したか』の傾向で見るのが実務的です。